これまでの本と違う点

しばらくの間、この3月に出版された本の内容を紹介しようと思います。
 この本は、いろいろなことに困っている子どもたちのことについて書いています。これまでのこの手の本と大きく違うのは、困っている子どもたちを3つのタイプとして説明していることです。
 計算や暗記などは得意だが、人の気持ちや場の雰囲気を読むことが苦手で、困っている子どもたちを、脳の「単独的に処理する機能に優位性があるタイプ」として説明しています。典型的なADHD高機能自閉症の子どもたちのことを説明しました。
 人の気持ちや場の雰囲気を読むことは得意だが、計算や暗記があまり得意ではなく、困っている子どもたちを、脳の「統合的に処理する機能に優位性があるタイプ」として説明しています。心身症などで学校に行けなくなった子どもたちのことを説明しました。
 計算や暗記、人の気持ちや場の雰囲気を読むことなど、あらゆる面で時間と手間がかかり、困っている子どもたちを、脳の「両機能が若干低いタイプ」として説明しています。発達障害心身症などと混同され、適切な支援を受けていない子どもたちのことを説明しました。
 この本は、障害や病気という概念でなく、「一人一人違っている脳の働きの差」という概念で、発達障害のことを理解しようという点がこれまでの本と大きく違う点です。・・・つづく